常識を超える

 

 

理化学研究所の小保方晴子(おぼかたはるこ)さんを中心とする研究チームが、
酸性の刺激を与えるだけの簡単な方法で、あらゆる細胞に分化できる万能細胞
(STAP細胞)の培養に成功したというニュースが駆け巡り、世界に衝撃を与えた。
当初は世界的権威ある科学雑誌Natureからも、「過去何百年の生物細胞学の
歴史を愚弄している」とまで酷評されたというその理論が、その後の研究の積み重ねで
裏付けられ、ついに世界に認められたのだという。
常に常識の限界に挑んでいるはずの化学者たちでさえ、「そんなことは有り得ない」という
常識に縛られているところがある、ということだろう。
 
先日、世界のインターラクティブ・アートの最先端をいくteam Lab猪子寿之氏が
テレビで特集されているのを見たが、猪子氏ほどの人でも、シンガポールで常識はずれの
建造物やアートを目の当たりにしたときに、自分がまだまだ常識に縛られていたことに
気づかされた、と語っていた。
 
社会の常識以上に、「そんなことは有り得ない」「そんなことは無理だ」という自分の中の常識で
自分自身を縛っている人が、世の中大部分なのではないだろうか。
 
かく言う私も、書道という常識を超えた仕事をしたいという思いを持ちながら、これまで
さまざまなことに挑んできたつもりだが、まだまだ、まったくもって、自分の中の常識を
超えられずにいるような気がしてならない。
 
昨年、ある若いカリスマ講師が「講演をエンターテイメントにしたい。」と語っているのを聴き、
なるほどと思った。
また彼は「1年後に武道館で講演をすることに決めた」のだそうだ。
常識的に考えたなら、武道館で講演など有り得ないわけだが、講演をエンターテイメントと捉えるならば、
それは決して夢ではないだろう。

 
そして自分も思った。書芸を世界のエンターテイメントにしたいと。
正月に、世界中の人たちが何十万人も集まって書芸イベントをしている夢を見た。
さまざまな人種が入り乱れ、遥か遠くの山の麓まで、無数の人々が犇めき、
SHOGEIが世界の共通語になり、各国のメディアで取り上げられていた。

 
それはただの夢、なのだろうか。
常識的に考えるならば夢物語にすぎないが、書芸をエンターテイメントとして進化させていくことが
できたなら、それは決して実現不可能なことではないと思う。
自分を縛るのは「世の中の常識」ではなく、「自分が思い込んでいる常識」なのだ。
 
 
 
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