その昔、一部の特権階級のものだったアートが、いまは一般に開放され、誰もが
楽しめるものになりつつある。
一般向けのアートレクチャーやワークショップなども盛んに開かれるようになり、
アートの開放に拍車をかけている。
それは素晴らしいことに違いないが、何か、違和感を覚えるところもある。
なぜなのだろうかと考えてみるに、どうも、そういったアートの啓蒙活動に、
何か上から目線の布教的な臭いを少なからず感じるからだ。
もちろん、アーティストやアートプロデューサーにはそんな傲慢な気持などなく、
より多くの人々に、アートを身近に感じてほしいという純粋な思いでやっている
のだとは思うが、「気づきを与える」ということ自体に、何か傲慢なものが
潜んでいるように思えてならないのだ。
何かを感じたり気づいてもらうための方策は必要だとは思うが、上の者が下の者に
「気づきを与える」のではなく、対等の関係の中で、「あなたの気づきや成長が、
自分のことのようにうれしい、ありがとう!」という気持ちを持つことが大事
なんじゃないかと。立場のちがいはあるにしても、主役は一人一人の人間であり、
皆が対等の存在なのだということを忘れてはならないと思うのだ、
岡本太郎が、「上手下手なんか気にせずに、歌って踊って描いて、みんな平気で
やればいいんだ。」と訴え続けたけれど、あまり変わらなかった、と嘆いた。
それは、みんなの中に、「そうは言っても、岡本太郎だから言えるんであって、
ふつうの人にはできないことだ」という思いがあったからではないだろうか。
岡本太郎はその作品と行動と言葉で、大衆の意識変革を促して、人々に大きな
影響を与えたに違いない。が、彼自身が偉大すぎたのかもしれない。
もちろん、天才芸術家はいつの世にもいるし、貴重な存在だ。
一方で、アートをみんなのものにしていくために、いま求められているものは、
一人の天才芸術家ではなく、実際に体験することを通して、それを実感できる場を
増やしていくことなのではないかと。
上から気づきを与えるのではなく、対等の関係の中で、気づきと成長を共に
喜び合える場づくり。
それは今の学校教育にも言えること。
SOGEN書芸塾ARCは、そのような場であり続けるとともに、そうした場を
広げゆくための核として、これからも発展を続けていきたいと思う。
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